米白餅本舗

米白餅本舗
店主

田尻 隆一郎さん

Q1.お仕事の内容を教えてください

会社は米白餅本舗と申しまして、明治43年に創業し、私が4代目になります。
餅や和菓子、赤飯を作ってお客様に販売しています。スーパーや量販店などへの卸事業も行っています。創業以来、この水道町の地で営業しております。

米白餅本舗
米白餅本舗

Q2.街で働くまでの経験や、きっかけを教えてください

もともと私はこの水道町の地で生まれ育ちました。
学校を卒業してすぐに会社に入ったのですが、その6年後に父が他界しました。他のところで修行して帰ってきていたら何も父から引き継げなかったと思います。28歳で社長になりました。

Q3.お仕事のやりがいは何ですか?

お客様に食べていただくものを作っていますので、やはりお客様に「おいしいね!」と言っていただくことが一番のやりがいです。うちのいちご大福を食べられたお客様から「感動した!」と言っていただくこともあるのですが、「感動した」という言葉は「美味しい」の中でも最上級の表現だと思いますので、お客様の幸せのためにお役に立てたということがとても嬉しいですね~

米白餅本舗
米白餅本舗

Q4.お店では沢山の商品が販売されていますが、商品開発にも社長自ら関わられているのですか?

新しい商品は全部私が中心となって開発しています。先代の父の時代までは結婚式の時にお土産として用意される赤飯などの商品がうちの事業の柱でした。ところが、O-157やノロウイルスなどによる食中毒問題が出て来てから依頼が少なくなってしまったんですよ。それに代わるものを商売として作っていかないといけないということで、それ以来新商品の開発に力を入れています。色んな試作をやっていく中で、10のアイデアのうち1つ2つが商品として形になって販売するような感じです。

~新しい商品を次から次へ考えるのも大変そうですね~
例えば家族で温泉に行ったりして、道の駅にふらっと寄った時にたまたま見つけた商品などを見て「これは大福とかにできないかな?」とか思ったり、常にアンテナ張っています。できそうだと思って作ってみると失敗、ということがほとんどなんですけどね(笑)
でも、やらなかったらゼロなので。やっぱり根気強くやるべきだと思っています。

~一番のヒット作品はやはり有名な「いちご大福」ですか?誕生秘話をお聞かせください!~
私自身が体が大きくて食べものも大きいものが好きなんですが、大きいイチゴを大福に入れようとしたとき、中に包んでしまったらとんでもなく大きい大福になってしまったんですよ(笑)それで、いちごを挟んだ形にすると、見た目も良いし、見て楽しんでいただきながら味わっていただけるんじゃないか、ということで、「切ってはさむ」、という今の形になりました。実は来年(2021年)1月に東京の神田神保町に「いちご大福」の専門店を出すことになったんですよ!

~すごい!それは楽しみですね~

Q5.現在のコロナ禍の影響はいかがですか?

私どもはテイクアウトがメインなので、飲食店ほどのダメージはなかったのですが、感染者が増えてリスクレベルが上がると街なかに来る人が減って通りすがりに立ち寄られる方も減ってしまいます。逆に、東バイパスにある店の方は逆に売上が伸びています。郊外のお店は車で行って、隣接した駐車場に停めて買ってまたすぐ車で帰れるという点で、街なかに来るよりも安心されるんですかね~


~書き入れ時の今月(12月)もやはり影響を受けておられますか??
そうですね、神社関係からの注文が減りましたし、「GOTOキャンペーン」が終わって宿泊客が減ったこともあり、ホテルや旅館などからの注文の数も減っています。量販店やスーパーに卸している商品の量も減りました。

~感染症対策も色々されているそうですね
はい、基本的な対策として、消毒液を設置したり、飛沫対策でビニールシートを貼ったりしています。あとは今書き入れ時ということで、アルバイトの方にも50名近く来てもっていますが、休憩時間に密にならないように、食事の時間をずらしたり、休憩部屋を3つに分散させたりしています。

Q6.地元・水道町の街について思いをお聞かせください

水道町は熊本の中心商店街の一部として、やはり熊本市の内外から色んな方に来ていただける街ではないかと思います。
私は水道町の街の価値を上げる商店街活動をやりたいと常日頃から一番に思いながら街のことに携わっています。利用されるお客様にとっての街の価値をあげることで、ここで商売を営んでいる方にチャンスが生まれてくるのではないかと思っています。お客さんが「水道町の街に来てよかった!」と思ってもらえるようなことをやっていきたいですね。

Q7.これからの熊本の中心市街地の課題は何だと思われますか?

来年(2021年)には駅ビルもできますが、これからは中心市街地がサクラマチクマモトも含めて、オール熊本で県外からもお客さんを呼び込めるような枠組みを作っていった方がよいのではないかと思っています。決まったパイを奪い合うのではなく、どうやったらパイを大きくするかが重要かと思います。熊本は他の地方都市と比べるとまだ中心商店街がにぎわっているので、このコロナ禍もありますし、今やっておかないと今後は大変になるのではないかと危機感を持っています。イベントも色々行っていますが、その時に来られたお客様をいかにそれぞれのお店に足を運んでもらえるようにするのか、その仕掛けも考えていかないといけないと思っています。
あと、もう一つは、熊本として全国の人が性別・年齢問わず「あれを食べに行こう!」と思うようなものを今から作れないかなと思っています。せっかく豊かな自然の中で良い素材がたくさんあるので、今から育てていって、街中でも色んなお店で売れるようになるといいなと思いますね~

最後にKUMAMOTOPICSをご覧の皆さまに一言メッセージをお願いします

「KUMAMOTOPICS」は熊本の中心部のフレッシュな情報をお客さまに伝えようと運営されていますので、掲載されている色んな街の情報をゲットして足を運んでほしいですね!
新しいお店やイベントの情報をぜひ一度覗いてもらって、ぜひ街にいらしてください!

~年末のお忙しいところ、ありがとうございました!
(取材日 2020年12月23日)

米白餅本舗 水道町本店

住所:熊本市中央区水道町8-1
TEL:096-352-2367
営業時間:9:00~19:00(日曜日は15:00まで)
店休日:毎週火曜日