兒島 九州がっ祭は、熊本市内の学生約400人が企画・運営しているお祭りです。特によさこいチーム『肥後真狗舞(ひごまぐま)』と『小巻組』が中心となり準備を進めています。『火の国YOSAKOI祭り』を運営している学生が、2016年に起こった熊本地震を経験したことをきっかけに、「祭りで繋がった絆や喜びを、熊本だけでなく九州につなげていきたい」という声を掛け合い発足しました。
梶原 九州がっ祭は、YOSAKOIだけではなく、九州各地のお祭り大集合祭というコンセプトのもと、熊本市の中心市街地の各会場を舞台にイベントを2日間行っています。各県のお祭りをイメージした会場装飾も特徴の一つです。上通だったら博多どんたくをイメージして花笠を自分たちで作って装飾したり新市街だったら鹿児島県の六月灯をイメージして灯籠を作って装飾したりと、踊りだけでなく各県の装飾を見てもらってお客さんに楽しんでもらえるような新しい取り組みも追加されました。
兒島 特に今年は、自分たちで作成した装飾の他に、実際に大分の府内戦紙で使われている山車を大分から持ってきたり、熊本復興ねぶたを展示したり、佐賀の唐津くんちの飛龍レプリカなども佐賀から持ってきて展示することが決まっています。また、鹿児島の弥五郎どん実行委員会の方達と協同で作る弥五郎どんなども展示します。
梶原 九州がっ祭りは今まで2回開催されまして、今年で3回目となります。昨年の参加チーム数は125団体。そして、その団体が所属している祭りの数が57祭りです。
兒島 57祭りの中には装飾だけの飾りお祭りも含まれています。
梶原 踊りに参加している踊り子さんの数は2日間合わせて4500人います。
兒島 踊り子は、大学生メンバーだけでなく社会人の方々や小中学生、地域の方々、お年寄りの方々といった世代を問わず多くの方々に参加してもらっています。また、一番遠い団体は北海道から参加してくださり、様々な地域の特色を感じることができます。
梶原 踊りを見に来ていただいた観客の数は、去年2日間合計で21万1000人です。2日目のほうが会場の数も多いのでたくさんの方に来ていただいております。
林 私はまだ入って一年も運営に携わっていないのですが、一般の大学生活では経験できないようなすごく貴重な体験をたくさんさせてもらうことが魅力の一つだと思います。自分自身の刺激になりますし、今後の生活に生かせるかなと思って一生懸命取り組んでいます。
梶原 九州だけでなく北海道や名古屋といった県外地域のお祭りも身近に感じることができ、なかなか足を運ぶことができない地域のお祭りを一同に見ることができるのが魅力の一つだと思います。
兒島 よさこいは色々な踊り方の種類があって、綺麗に見せようとする踊り方もあるのですが、私たちの踊りのコンセプトはいつもお客さんを笑顔にしたい、元気にしたいという思いが一番強い部分になります。お客さんと一緒になって楽しめるのが肥後真狗舞の踊りの魅力かなと思います。
兒島 街でバイトをしているので週に3回くらいは街に来ています。お洒落で安いカフェとかがたくさんあるのでよく通っています。熊本の街はいい意味でコンパクトにまとまっているので、家からも行きやすいのが魅力だと思います。
梶原 街では服を買ったり飲みにきたりしています。夜は人通りも多いし賑わっているので魅力ある楽しい街だと感じます。ただ、少し通りに入ると道幅が狭くなり運転が荒い人がけっこういるので危険だなと思うときがあります。
林 熊本出身でずっと街にきていているんですけど、年々新しいお店がたくさん増えてきているなと思います。今まで都会にしかなかったお店も新しくできて、福岡とかに行かなくても熊本の街には行けばあるので非常に便利で嬉しいです。今後もどんどん新しいお店が増えていってほしいなと思っています。
梶原 復興応援という形で開催しますので、熊本市内の方々だけでなく被害の大きかった地域の方々、県内外の方々にもたくさん来ていただき、復旧中の熊本城を見てもらって心の復興を感じてもらえたらいいなと思っています。
兒島 熊本を盛り上げようと学生たち全員で本番に向けて取り組んでいるので、その努力が身を結べばよいなと思っています。がっ祭が成功するためには、たくさんのお客さんが来てくれることかなと思います。ちょうどがっ祭のある時期は桜が咲いている季節で二の丸公園とかはすごく綺麗なので、是非桜と踊りと装飾を見に来てもらい楽しんでもらえたらなと思います。
林 私たちがイベントの最後に踊るのは『感謝の演舞』という演目なので、見に来ていただいたお客さんにありがとうという意味。そして踊り子さんには遠いところ(北海道)から来てくださってありがとうという意味。商店街や行政、協賛各社の多大なご支援にありがとうという意味。あと、運営に携わって関わって頂いているボランティアや肥後真狗舞の仲間にありがとうという意味。この4つのありがとうの感謝をこめて最後の演舞を踊りたいと思います。
詳しくは九州がっ祭ホームページをご覧ください。
https://www.kyusyugassai.com/